研究環境


廊下 錯体化学研究室は、九州大学伊都キャンパスのウエスト1号館の10階にあります。 部屋は教授室、演習室、第1研究室、第3研究室、第4研究室、第1測定室、第2測定室、准教授室と、合計8室です。



ここは、酒井健教授が普段お仕事をされている教授室です。テクニカルスタッフの内田さんのデスクもこの部屋にあり、酒井先生のお仕事を日々サポートされています。 この部屋は、酒井先生自ら設計、作製された可動式のモニターの枠やホワイトボード立て等、スペースを最大限に活かせるような工夫が凝らされています。 これにより、学生との研究相談や論文執筆等を広々としたスペースで円滑に行うことができます。(山本記) 酒井教授室



演習室 ここは、演習室です。この部屋は学生の居室の一つであり、デスクワーク等の実験以外の研究を行う空間として利用しています。 ここには、学生のみでなく、助教も在室しています。研究室は8部屋もあり、分散していますが、研究室のほぼ全てのコンピューターが同一のファイヤーウォール内に接続しているため、データのやり取りやデータ印刷も快適に実行できます。 これにより、分子軌道計算も自席に座ったままでLANを介して実行することができます。(脇山記)



こちらは、第一研究室です。この部屋は広さがおよそ100平方メートルと、他の部屋よりも広く設計されています。 主に合成実験を行うための部屋で、合成に必要とされる各種設備を備えています。無機合成だけでなく配位子合成の様な有機合成にも広く対応可能です。 第1研究室



第1研究室 有害物の取り扱いが可能なドラフトチャンバーが七台設置されており、内二台はスクラバーを有している為、酸の蒸気による機械の劣化を防ぐことができます。 複数のドラフト中にオイルバスと冷却管が常設されており還流操作はドラフト中で行うことが出来ます。 また、ロータリーエバポレーターも多く設置されており、溶媒除去操作を混雑せずスムーズに行うことができます。カラムクロマトグラフィーやリサイクルHPLCなどの精製操作も本研究室で行うことができます。(田中記)



ここは錯体化学研究室の第1測定室です。ここでは主に錯体の化学反応の追跡を行うことを目的として構築されました。 特に重要としているのは、我々の最近の中心テーマである水の可視光分解反応の追跡装置です。全自動水素・酸素ガス定量システム(1号機)を設置しており、サンプル溶液中にアルゴンを連続的にフローすることで、 光照射によって発生した水素ガスおよび酸素ガスの定量を一定間隔ごとに自動で行うことができます。 またサンプルの秤量のため、小数点以下5桁までの量りとりが可能なセミミクロ天秤と小数点以下6桁までの量りとりが可能ないわゆるマイクロ天秤が設置されています。 触媒反応に限らず、反応を追跡する際に溶かした錯体の濃度決定は重要な意味を持ちます。 合成した錯体試料は貴重であることがほとんどであるため、少量で精度良く溶液を調製することが求められます。 それゆえ、当研究室においてはこれらの天秤がすべての研究の要であると言えます。 他方、本室には、紫外可視分光光度計、蛍光光度計、電気化学測定設備、赤外吸収スペクトル装置、ナノ粒子解析装置、溶存酸素計などが設置されており、化学反応の多角的な評価に適した環境が整えられています。(河野記) 第1測定室



第3研究室 ここは学生居室の一つである第3研究室です。



この部屋の特徴は、部屋の奥にある窓から、10階からの景色を一望できる所です。自然豊かな伊都の景色を楽しむことができ、博多湾も見えます。(中島記) 第3研究室窓



第2測定室 ここは錯体化学研究室の第二測定室です。この測定室には、二台の電気化学測定装置、ガスクロマトグラフィー、 自動水素(酸素)ガス定量装置、キセノンランプ、紫外可視分光光度計、電気炉(二台)、電極作製用スクリーンプリンター、 簡易型卓上磁気天秤、結晶マウント用の顕微鏡作業設備が設置されています。 電気炉とスクリーンプリンターに関しては主に小澤助教の研究「金属錯体を基盤とした太陽光エネルギー変換システムの構築」を推進する際に用いられており、 様々な太陽光エネルギー変換デバイスの開発に活用されています。 また、電気化学測定装置のうち一台はEQCM (Electrochemical Quartz Crystal Microbalance)も内蔵しています。 これは電極-溶液界面上で起こる酸化還元反応に伴う、電極上の微細な重量変化を定量的に測定できる装置であり、 本装置の導入によって光化学反応だけでなく電気化学的にも詳細な触媒反応解析が可能になっています。(小柴記)



第4研究室は演習室や第3研究室と同様に学生の居住空間です。しかしながら、第3研究室と大きく異なる点として開放的な空間であることが挙げられます。 第4研究室の部屋は台形のような形をしているため奥に行くほど広くなっています。 第4研究室



第4研究室窓 また、最大の特徴としてB棟の角部屋ということもありサイドに大きな窓が取り付けられています。これによりオープンな環境が作られ、学生が活発に研究できるような空間を生み出しています。 共用の収納スペースが多いこともこの部屋の特徴であり、ソフトボール用具やバーベキュー用具はこの部屋に収納されています。(宮﨑記)



2017年から当研究室で利用されるようになった准教授室です。 小澤准教授の他、ポスドクや数人の学生がこの部屋で研究に取り組んでいます。部屋が大きめでゆったりとした間取りです。(八束記) 准教授室