中央元素分析所

「減圧乾燥」の説明と注意点(学内者用) 


<平成29年4月1日付変更点の概要>

1. 減圧乾燥時間の受付を1回毎30分単位(30分、60分、90分、120分・・・)に変更
2. 減圧乾燥により試料が消失し測定できなくなった場合、減圧乾燥料金については請求する。


<「減圧乾燥」の説明>

「減圧乾燥」とは、吸湿性のある試料について、吸湿水分の補正を正確に行うために必要な分析手法です。
手順としては、下記の(1)-(7)です。

(1) 秤量する。
(2) ガラス鐘内に試料と乾燥剤(P2O5)を入れ、真空ポンプに直結して、1.5 mmHg・25 ℃で減圧乾燥する。
(3) ガラス鐘内を、窒素ガスで満たす。
(4) ガラス鐘から試料を取りだし、重量の経時変化を記録する。
(5) 元素分析を行う。
(6) 重量(縦軸)対経過時間(横軸)でグラフを作成し、吸湿水分量を算出する。
(7) 得られた分析値と吸湿水分量から、試料由来の正確な分析値を出す

吸湿性がある試料でかつ試料由来の正確な含有率を知りたい場合には、「減圧乾燥」を利用される事をお勧め致します。
平成29年4月1日以降、減圧乾燥時間の受付は1回毎30分単位(30分、60分、90分、120分・・・)とさせていただきます。


<依頼者側に前準備としてやって頂きたい事(重要)>

  1. 当所の真空ポンプに負荷がかかるため、試料に残存している溶媒を除去してください。
    試料に溶媒が含まれている場合、減圧乾燥により想定外の重量減少が生じ、測定時に必要な試料量を
    確保できなくなる場合もあります。

  2. 少なくとも1.5 mmHg・25 ℃(当所での減圧乾燥条件)において、試料が消失しない事を必ず確認してください。
    「分子量が比較的小さい」、「昇華性がある」、「揮発性がある」試料では、減圧乾燥下で試料が消失し、測定ができなくなります。
    平成29年4月1日以降は、減圧乾燥中に試料が消失し測定できなくなった場合も、減圧乾燥に対する料金については請求します。ただし、CHN分析分の料金については請求しません。



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