卒業生に聞きました
Q1 理学部化学科を選んだ理由
高校時代は化学が大嫌いでまさか自分が理学部化学科に進学するとは夢にも思っていませんでした。入学時は理学部生物学科だったのですが、化学の講義も受けているうちに大学の化学の面白さに惹かれ、理学部化学科に転学することを決意しました。高校の化学では学べなかった詳細な化学反応についての原理を追求できるところが魅力です。
Q2 現在の仕事の内容・現職を選んだ理由
現在は英国・ケンブリッジ大学にて博士研究員をしています。研究内容としては、大学時代に取り組んできた発光材料に関する研究です。これまでに取り組んできた発光過程のメカニズム解明に加えて、実際の応用に向けたデバイス作製に取り組んでいます。
現職を選んだ理由としては、研究室に配属されて研究の面白さを知り、さらに視野を広げた研究をしたいと思ったからです。世界最先端の研究環境で様々な国から集まった優秀な研究者と一緒に研究できる非常に恵まれた環境で働いています。
Q3 大学時代に学んだことで役に立っていると感じること
自主性の大切さを学びました。良くも悪くも大学生活は非常に自由度が高いです。自主的に動けば動くだけ自分の世界を広げることができます。大学生になってから、勉強・部活・アルバイトといった日々の自身のスケジュールを管理し、目標を設定していくことで充実した大学生活を送ることができました。また、自分の興味を広げるため、勉強だったら他の分野、部活だったら他の種目など自主的に学ぶことで視野が広がりました。この計画性と興味に対する行動力は、今の研究活動にも活きています。
Q4 大学時代の思い出
部活、アルバイト、旅行、勉強、研究、すべてが濃い大学生活でした。一番思い出に残っているのは、学部2、3年生の時の毎日部活動をしながら化学科の実験レポートを仕上げていた日々です。部活は手を抜きたくないという思いが強かったため、なるべく実験レポートや試験勉強は部活とアルバイトの入っていない隙間時間にこなしていました。数か月に一日休日があるかないかの多忙な日々を送っていたのは良い思い出です。
Q5 受験生へのメッセージ
大学時代は将来を切り拓くための大切な時間です。私も高校時代は化学が苦手で、理学部化学科に進むとは思いませんでしたが、大学での学びを通じて化学の奥深さと面白さに魅了されました。九州大学で得た経験や知識は、私のキャリアや人生に大きな影響を与えています。積極的に様々なことに挑戦し、新しいことに挑戦することで、自分の世界が広がり、多くの貴重な経験を積むことができます。自分の可能性を信じ、多くのことにチャレンジしてください。応援しています!
Q1 理学部化学科を選んだ理由
将来は医薬品研究に携わりたいと考えていて、そこに必要な知識を周辺分野含めて広く学ぶために理学部化学科を選びました。
Q2 現在の仕事の内容・現職を選んだ理由
まだ治療法が確立されていない領域の、抗がん剤の研究を行っています。具体的には抗癌作用のある分子を自分でデザイン、合成し、様々なアッセイ結果に基づいてまた次の分子をデザインするといったサイクルを繰り返し行っています。画期的な医薬品を自らの手で開発することが、最も多くの患者さんの助けになれる仕事だと思ったことが現職を選んだ理由です。
Q3 大学時代に学んだことで役に立っていると感じること
自分の専門である有機化学の知識はもちろんですが、学部自体に全力で打ち込んだバドミントン部での経験が役に立っていると感じることが多々あります。創薬の場では自身の思い通りにならず、壁にぶち当たることも多くあります。スポーツと創薬と全く異なる分野ではありますが、バドミントンに真剣に打ち込むことで、ぶち当たった壁に対して自らの力で乗り越えようとする経験、習慣を身に着けることができたことは自身にとって重要だったと感じています。
Q4 大学時代の思い出
学部時代はバドミントン部、引退後は研究に打ち込んだことが一番の思い出です。また、それらを真剣に打ち込む中で出会った友人と、時には共感し合い、時にはライバル意識を持って切磋琢磨したことも良い思い出です。
Q5 受験生へのメッセージ
これから皆さんが経験される、大学、大学院生活は、人生において良くも悪くも自由を得られやすい期間だと思います。私は自分が挑戦したいことに本気で向きあうために、その自由な期間を使いました。皆さんにとってもかけがえのない大学生活を、どのように過ごしていくのか是非考えて、後悔の無い時間にしてもらえればと思います。
Q1 理学部化学科を選んだ理由
希望する専門分野や将来の職業について明確なイメージがあったわけではありませんが、高校の勉強の中で化学はなんとなく好きな科目であったと同時に、わからないことも多く、もっと深く知って勉強したい、と思っていたことが選んだ理由でした。
Q2 現在の仕事の内容・現職を選んだ理由
現在は化粧品の処方開発とそのベースになる基礎研究を行っています。特に最近は日焼け止めの紫外線防御効果と、その使用感触や塗ったときの見た目のきれいさ、などを向上する研究を進めています。界面化学や高分子化学、また粉体工学と言われる研究分野の手法や考え方をベースに、毎日実験をして、様々な成分の組み合わせや調合方法などの効果を調べています。化粧品を作る仕事を選んだのは、自分で生み出した研究成果を一番ダイレクトに世の中の人に伝えられると思ったからです。自分の研究から製品を作り、使う人に文字通り”肌で感じとってもらう”こと、そしてその効果に満足していただくこと、が化学者としての私の目標であり、モチベーションになっています。
Q3 大学時代に学んだことで役に立っていると感じること
大学の講義・研究室で学んだ多くのことが、今の仕事に直接活かされています。化粧品の処方開発の中で、それぞれの成分の特徴を調べるための測定の方法、それを解析して理解するための知識など、大学時代に学んだ様々なことを仕事に応用しています。大学の講義で使った教科書やノート、研究室に所属していたときのテキストなどを引っ張り出して今の仕事で使うこともあります。特に研究室のゼミで使ったコロイド化学のテキストは、一生懸命勉強したこともあって、今でもよく思い出しては会社の研究に使っています。
Q4 大学時代の思い出
大学3年生までは勉強と同じくらい(勉強よりも?)バイトや遊びに明け暮れましたが、その反動もあってか、大学4年生で研究室に所属をしてからは、多くの時間を研究活動に費やしました。失敗を繰り返しながら遅くまで実験したり、難しい内容の勉強についていけなかったり、大変なこともありましたが、少しずつ実験結果を積み重ねて自分なりの研究成果が得られていくこと、また知識や経験が貯まって自分の能力が少しずつ上がっていくこと、にとてもやりがいを感じながら毎日を過ごしました。修士課程を終えるまでの3年間は自分の人生の中でも一番充実した貴重な期間の1つになっています。
Q5 受験生へのメッセージ
私たちの生活の様々なところに化学が溢れています。毎日の生活をより豊かで彩りあるものにするのも、私たちの社会や地球環境を健やかに維持・向上するのも、すべて化学のチカラにかかっています!九大・理学部化学科で、先生方や同じ学科のメンバーとともに、様々な化学現象を解き明かし、またそれをうまく応用して、世界をよりよく変えていくような化学者を目指してください。もしかするといつか一緒に研究できるかもしれない、そんな日がくるのを楽しみにしています!
Q1 理学部化学科を選んだ理由
「なぜそうなるの?」を突き詰めたがる性格だったので、理学部を選びました。明確にやりたいことは決まっていませんでしたが、新しいものを作り出すことに興味があり、化学科に進みました。化学科は分野が多岐にわたるため、途中で興味が変わっても選択肢があり、私には合っていたと思います。
Q2 現在の仕事の内容・現職を選んだ理由
環境貢献製品に携わりたいという思いから、今の会社を選びました。在学中は無機材料の開発と物性評価を専門にしていたこともあり、入社から7年間は研究開発に携わりました。現在は、マーケティングへと仕事の幅を広げ、研究開発よりもお客さまと近い部署で働いています。自社の強みである技術力でお客さまのニーズに応え、未来に役立つ製品を作り出したいと考えながら日々仕事に取り組んでいます。
Q3 大学時代の思い出
研究室に入ってからの3年間が印象深いです。専門性を深められたことはもちろん、自身のテーマで一定の成果を出すことができ、充実していたと思います。研究室でのテーマの進め方は個人の裁量に委ねられる一方、なぜそれをやるのか周りの理解を得る、協力を仰ぐ、互いに議論する…など、大学時代の経験は今の仕事にもいかされていると思います。
また、学会には積極的に参加することをお勧めします。普段会う機会の少ない他大学の人と交流できるのが魅力的で、とても有意義でした。テーマは似ていても、重きを置くポイントや取り組み方は、人により面白いほど違っていて刺激になります。何より、卒業後も続く「人とのつながり」ができたことが一番の財産です。
Q4 受験生へのメッセージ
学問に限らず、大学は「何か」に没頭できる場所と時間が得られる貴重な場所です。描いたことと違っても(それなりに労力はかかりますが)、道を変更することも許容してくれます。やりたいことが既にあるなら好きなだけ取り組める、まだ出会えていないなら探しにいける、皆さんにとってベストな場所が見つかりますように。