私は現在、液体物理化学を研究しています。 液体は気体と固体の間の状態であり化学反応の多くは溶液中で起こり、さらに人体の約60%は液体です。つまり液体を知ることは、工業や医療の発展において非常に重要だと言えます。そこで私の研究テーマは電解質溶液に電荷を持った粒子を入れた時の振る舞いを、統計力学を使って見ていくことです。今は液体の積分方程式理論であるHNC-OZ理論を使って、負に帯電した同種の粒子間の実効ポテンシャルを計算し、議論を行っています。ここで取り扱う物質は全て球体に近似しています。その理由は、今使っているHNC-OZ理論が球体しか扱えないことと、計算が楽だからです。つまりここでは定量的に現実系を表現するというよりも定性的に表現し、現実系に対する良い近似を探っていくことを目的としました。
シミュレーションを行ってHNC-OZ理論の妥当性と実効相互作用におけるターゲット粒子の対称性依存を調べていこうと思います。
九州大学に進学して間も無く私の兄(当時九州大学大学院博士課程3年)との共同研究の機会をもらいました。内容は金属有機構造体(MOF)の結晶作製プロセスの理解と、MOFの配向制御特性についての調査です。以下はその研究業績です。
論文:Harunobu Takeda, Michika Takeda, Hiroaki Yoshioka, Hiroaki Minamide, Yuji Oki, Chihaya Adachi, lFluorescence lifetime elongation of thermally activated delayed fluorescence 4CzIPN molecules with encapsulation into zeolitic imidazole frameworks ZIF-11z Optical Materials EXPRESS, 9 , 3, 1150-1160, (2019)