Since 2008、、、○
見たのは数週間前。福岡で見逃したので佐賀まで見に行ってきた。映画館の待合室でも仕事していたが、、、。
上映時間は頭を切り替えて見た。どうしても、「存在の耐えられない軽さ」と比較してしまう。
映画としては全く違うのだけれど、ハンガリー動乱(あるいは革命)とプラハの春では背景が似ているので仕方あるまい。
いずれにしても映画館で見られてよかった。
さらに数週間前に見直した、『アンダーグラウンド』ともつい比較してしまう。長くなるので、比較の内容は書かない。
昨日の夜、i-Podを大学から忘れずに持ってかえった。かえる道々、オスカー・ピーターソンの
バッハ組曲。北大時代にラジオで聞いて衝撃を受け、それからジャズを聴き始めた。もう20年近くも
聞いているのだなあ。この頃のオスカー・ピーターソンを聞いてみたかった。この神様にあったのは、
2002年だったか。さすがにミスタッチしてた。
日曜だ。日誌を書いたら、アップしようと思っていたが面倒だ。また今度。
またしても波多野睦美。晴れた春の日に学校に向かって歩きながらi-Podで聞いていたのがこれ。季節柄、きれいにはまる中田喜直作曲の『さくら横ちょう』『夏の思いで』『たあんきぽーんき』の三曲。
宮崎で講義の準備をしつつ。グラフの確率分布と確率密度の作図中に聞く。異国のホテルで一人で仕事をしつつ聞くのに良い。宮崎は異国じゃないけど。突然の『小さな空』にノックアウトされますね。こういう武満徹もよいです。多分、このCDは近いうちに再登場するな。
今日も車だったので。アンドレ・シフのピアノで。耳に残っているのはトルコ行進曲。
シフの演奏はトルコ行進曲に関して言えば左手が面白い。特に(ロンド的な形式なので
その言い方で言うと)1回目のテーマAの最後で印象的に響かせる音が、『ちゃんと聞けよ』
と言っているようで面白いが、2回目以降は強くひかないので、品よく収まっている。
ピリスだと『品がいい』と言うより『かわいい』。これがまたたまらんのだけど、ピリスの
演奏だと、あの一音の魅力に気がつかない人は気がつかないだろうな。その意味では、シフの
演奏は親切。
爽やかな季節になってきて、ボサノバが心地よい。今日は車で移動したので、
イパネマの娘、三月の水、ワン・ノート・サンバ、マシュ・ケ・ナダの4曲。
Mas Que NadaはSergio Mendes and Brasil '66じゃなくてTamba Trio。
『シューベルトのピアノ・ソナタは、アファナシエフが良いのだが、ピリスもよかったなあ、、、』とは思ってました。
そんな訳で、このピアノ・ソナタ集は数ヶ月前に買った。以来、聞きまくり。あまりに良かった。
グールドのゴールドベルグがこれまで一番多数回聞いた録音だと思うが、数年後それに迫るかもしれない。
40歳を超えてよかった事は、モーツアルトが楽しめる様になった事だ。
それはさておき、最初のアレグロは大枠は平均律とかの『プレリュードとフーガ』の形式。フーガに入ったとたん
『ああやっぱり』と、思うのだが、実はフーガもどきでしかない(裏切り1)。3声のポリフォニーの後に
本当の主題提示(裏切り2)と変奏が続く。最後に主題に戻る変奏曲形式。結局、前奏+変奏曲というジャズの定番
の形式にはまっているし、バッハの主題が使われている訳でもなさそう。そのくせ何故かバッハを聴いたような気になる
(裏切り3)。その他多様な裏切られた感が楽しい。20年ほど聞いていても、未だに面白いのだ。
ジャズほど形式感の強い音楽は無いと思うが、形式感が強いからこそ即興と”裏切り”
が映える。そのあたりがバロック期の音楽と似ている。格子模型の統計力学や少数多体系の力学とも似ているか?
朝は、もう一人の”神様”Joao Gilbertoのin Tokyoを聞きながら大学へ、、、、2003年のライヴと言う事は、神様が
ステージ上で恍惚の世界に行ってしまわれたあのライヴ?(帰ってきたから良かったものの。)梅光園あたりで空耳の
聞こえる"Ist Aqui o Que E?"とそれに続いて"Wave"を聞いて歩いていると、仕事を辞めてビーチ行ってビールでも
飲んで1日を過ごしたくなります。平日の朝に聞いたのは失敗だったかもしれん。
4/27/08 『ホルベルク組曲』ほか
昨日、i-Podを大学において帰宅したので、グリーグの『ホルベルク組曲』を脳内再生しながら大学に向かっていた。(多分、ギルドホール・アンサンブルを自分が指揮している音。指揮なしのオケだけど。)1st mov.無事終了。初夏になるとこの曲を思い出す。2nd movの途中で、やっぱり『ホルベルク組曲』というと、ディーリアスの『フロリダ組曲』だなあ(なんとなく気分が似ているだけ。)と思って『II. By the River』(どこのオーケストラの音か不明)に切り替えたのだが、「やっぱりフロリダにはまだ少し寒い。」と思い直してチャイコフスキーの『弦楽セレナーデ』のワルツ、、、と、思ったが何故か曲が思い出せない。なぜか曲の最後の低弦が上昇する旋律を弾く中、バイオリンがゆっくり下降する所から思い出す。(多分、アカデミー・オブ・セントマーチン・イン・ザ・フィールズを自分が指揮している音。)仕方が無いので1st movから思い出している途中でワルツの冒頭を思い出す。老化だ。
そういえば、自分が(本当に)指揮したバルトークのカセットテープをデジタル音源化したいのだが、、、。今なら、まあ落ち着いて聞けます。あの曲に関してはCDで出ているものより良かったし。
打ち込み中はピリスの弾くモーツアルトのピアノ・ソナタ#13 in B-Flat, K333。脳内じゃないです。好きな第3楽章が間もなく終わるので、これだけ聞いて研究に戻ろう。
(翌日)ところで、『スケバン欧愛留』いいすね。『Re:』は痛いっす。
4/26/08 『さくら横ちょう』ほか(波多野睦美、野平一郎)
『さくら横ちょう』は、別宮貞雄も作曲しているが、中田の方が好み。別宮のは痛々しすぎか、、、。「演歌だ!」と割り切って聞くと別宮のも良い。中田版は最近よいと思う様になった。
『夏の思い出』は、南暑寒別岳の中腹に広がる雨竜沼湿原のあの夏の日が思い出される。『利尻岳まで見えるよく晴れた日の広大な湿原に我々のパーティだけが遊ぶ』と言う贅沢な一日だった。一見あっさりしてるが、内声部の動きが面白い曲だ。この曲では、まっすぐな声で歌っているので、飾りに誤摩化される事無く音楽がよく分かる。情景の美しさを楽しめると同時に作曲者の作意も頭で楽しめる。それが理解された上で引き出されているのだと思う。結局、好き嫌いを超えた良い演奏とはそうしたものだと思う。それにしても、こういうさりげない作意の込められた曲が一作残ると言うのはすばらしい事だろう。やはり、中田喜直はクラシックの作曲家なのだなと思う。科学もそういう論文が一編残れば、それで十分なんだが。
ところで、曲は変わって『たあんきぽーんき』。橋をわたりながら川面を見下ろして、「そういえば『たあんきぽーんき』も春の歌だったな」と、思い出した。梅光園辺りで件の別宮作曲の『さくら横ちょう』がはじまる。一度、香西かおりで聞いてみたいものだ。その後、作曲家の方の小林秀雄の『落葉松』。この曲や『霧と話した』では、割とビブラートが使われるている。そうは言っても、適材適所。十分に押さえられている、、、というより、”標準”が使い過ぎなんだと私は思うけど。
部屋のどこかに埋まっている波多野睦美のダウランド歌曲集を掘り起こしたくなった。ウェブで見るとなんと新録音も出ているのか。注文しないと。
4/22/08 アルフォンシーナと海(波多野睦美、つのだたかし)
4/21/08 モーツアルト、ピアノ・ソナタ トルコ行進曲付き
あとは、運転で頭に残らなかった。
4/20/08 The Bossa Nova(オムニバス)
Bostonの鉄道、Blue Lineが舞台の映画『Next Stop Wonderland』をIthacaにいた頃に見た。
それ以来聞く様になったBossa Novaだが、
確かこのTamba TrioのMas Que Nadaが映画の中で印象的で聞き始めたと思う。
Bostonに行った時には、ついでに終点のWonderland駅とWonderland海岸に立ち
寄ったものだ。10年近く前の映画だが、、、Wikipediaの
Wonderland(MBTA station)の所にも、
"The title of the 1998 film Next Stop Wonderland refers to this station."
などと書いてある。いい映画だった。今度時間がある時にでも見直してみよう。
しかし、Bossa Novaはなんだか仕事が捗らないので、Josquin des PrezのMissa Pange lingua
(The Tallis Scholars)に変更。そういえば、この曲もその昔、北1条教会で演奏したなあ。
4/19/08 モーツアルト、ピアノ・ソナタ全集(ピリス)